シドニー五輪(オリンピック)柔道男子100キロ超級銀メダルの篠原信一氏(45)が19日、サッカーW杯(ワールドカップ)ロシア大会に出場する日本代表へ「絶対に負けるな」と熱いエールを送った。

 東京・板橋区立志村小で行われたスポーツ測定会に参加。1次リーグ初戦のコロンビア代表と対戦する日本代表に「点を取らないと引き分けもないと思う。初戦は点を取って、絶対に負けないこと。『負けない=勝ちに行く』ことが大事」と“自称サッカー評論家”として激励した。

 スポーツ測定会前のトークショーでは、15人の児童から質問を受けた。男子児童から「試合で負けて落ち込んだ時はどうすれば良いですか?」との問いに、「敗因を探して、それを考えて練習を積むことが大切。負けた時こそ自分を成長させる。好きな言葉でもある『継続は力なり』だよ」と助言した。しかし、冗談交じりで宿題を命じ「日記で篠原先生は良い人でしたと書くようにね。そうしないと花丸がもらえないよ」と言って、笑いを誘う場面もあった。「篠原先生」は大人気で多くの児童から握手やハイタッチを求められ、パラ陸上の井谷俊介(23=ネッツトヨタ東京)とともに和やかな雰囲気で測定会を盛り上げた。

 スポーツ測定会はスポーツ庁とスポーツ能力発見協会の共同事業。運動能力の向上と向いているスポーツを案内することを目的に今回、全国で初めて行われた。体育館に設置された最新機器を用いて10メートル走やジャンプ力、バランス力など6項目を測定。データを参考に野球、柔道など全64競技のうち「向いている10競技」などが記された結果報告書が後日、自宅へ届くという。11月に同小で2回目の測定会を実施し、運動能力の伸び率も調査する。

 篠原氏は「僕の時代と違って、正確なデータをもとに向いているスポーツが分かるのは良いことだと思う。僕は運動音痴で、体が大きいだけで柔道を始めた。スポーツを始めるきかっけにもなると思うし、ぜひ、全国の小学校で取り入れてもらいたい」と呼び掛けた。