日本サッカー協会(JFA)相談役で、元キャプテンの川淵三郎氏(81)が17日、都内で行われたマージャンのチーム対抗戦のナショナルプロリーグ「Mリーグ」発足会見に登壇した。

 川淵氏は同リーグ最高顧問に就任した理由について、初代チェアマンに就任したサイバーエージェントの藤田晋社長(45)から、93年に開幕したサッカーJリーグの立ち上げ、バスケットボールでもNBLとbjリーグに分裂した国内男子リーグを16年9月にBリーグに統一させたノウハウを教えて欲しいと請われたからと明かした。

 川淵氏 (藤田氏から)「スポーツの1種目としてプロリーグを作りたい。全国的な規模でやっていきたい。Jリーグ、Bリーグで経験したノウハウをぜひアドバイスして欲しい」という話があって、ぜひやらせていただきたいと即答した。

 川淵氏は早大時代、古河電工時代にマージャンを愛好し「ずっと合法、非合法のスレスレのところで、かけマージャンをやっていた。かけマージャンをしないでマージャンをする人がいるとは一切思っていなかった」と明かした。ただ、88年にJリーグの前身JSLの総務主事になった際「もしも、僕が合法だと思っても非合法だと言われて捕まったりするとサッカー界に迷惑がかかる。その時から一切、辞めた…ちょうど30年前です」と笑いながら語った。

 最近は、地元で定年した近所の仲間たちと、毎週水曜にマージャンを楽しんでいるという。「一切かけのないマージャンをすることになって、お金をかけなくても、こんなにマージャンって楽しいんだと思った」。

 「Mリーグ」は、サイバーエージェント、テレビ朝日ら7企業がそれぞれ所有する7チームの対抗戦で、初年度の優勝賞金は5000万円。既存のプロマージャンの主要5団体に属するプロ雀士が対象の「初代Mリーガードラフト」は8月7日に行われ、既存の団体から各チーム3名を指名できるという。ルールは東南戦一発、裏ドラ、赤牌入り、自動配牌になる。

 藤田氏は「オリンピアン、Mリーガー、各年代の選手の育成、各教育プログラムの整備、地域リーグの設立。五輪種目化の達成のためにも、誰もが安全に楽しく参加できるマージャン環境の整備」などと目標を語った。その上で「Mリーグと選手は賭博行為とは一切かかわらず、賭博行為への関与が判明した場合、解雇などの厳重な処分を課します」と「ゼロギャンブル宣言」を打ち出した。【村上幸将】