松涛連盟全国空手道選手権最終日は22日、愛媛県武道館で行われ、高校生組手の男子決勝で森健太(岐阜・本巣支部一涛塾)が6-4で園田凜太朗(福岡・正進館)に逆転勝ちした。女子決勝では井本明里(岐阜・岐中支部)が3-1で船本華穂(岡山・下津井支部)を下した。森、井本は県岐阜商空手部にも在籍。今夏に地元・岐阜で開催される全国高校総体個人戦出場を逃した悔しさを今大会にぶつけて、ともに初優勝を飾った。

 松涛連盟の高校女王になった井本は、試合中とは別人のような優しい笑顔で言った。「今日は厳しい試合が多かったです。でも、何とか優勝できてよかった」。県岐阜商2年生で同校の空手部でも活躍しているが、この夏の全国総体県予選では初戦敗退。その時の相手がこの日の準決勝で戦った済美高の所美侑(本巣支部一涛塾)だった。

 大激戦。上段後ろ回し蹴りを浴びるなどいきなり0-4とリードを許したが、そこから踏ん張った。上段突きを中心に1点ずつ積み重ね、5-5から決勝点を奪って雪辱。決勝も正確な突きで勝ちきった。総体には団体戦で出場するが「来年は個人戦で総体入賞を目指したい」と、うれしい初優勝を自信に飛躍を誓った。

 男子で初優勝の森は3年生で、やはり最後の総体出場を逃していた。決勝では3-4から左右の上段突きで3連続得点を決めて逆転。「最後に自分の形でポイントが取れた」と納得の表情だった。