新潟アルビレックスBBは20日、9日間のお盆休みが明け、練習を再開した。10月の開幕に向けて今後は練習試合、プレシーズンゲームなどが予定されている中、実戦的な練習を行った。ジャカルタ・アジア大会に参加している日本代表のSG今村佳太(22)が行動規範に反し強制送還される不祥事が起きたが、チームは揺らぐことなく、開幕に向けたステップを踏んでいる。

 オフ明けの練習はいきなりの実戦モードだった。庄司和広監督(44)がメモを片手に動きを指示する中、4対4の試合形式を局面ごとにハーフコートで行った。最後は相手をつけず、5人で複数の攻撃のパターンを繰り返した。シーズン中と同じメニューを含め、2時間ほど汗を流した。

 この日のメンバーは今村、来週来日予定のCダバンテ・ガードナー(26)、18日に来日したばかりで調整中のC/PFラモント・ハミルトン(34)を除いた9人。少数だが密度は濃い。チームは7月に始動。ここまで体づくりをメインに行ってきた。「本格的にバスケらしいことをやったのは、今日が初めて」。10月6、7日の開幕・アウェー滋賀戦まで1カ月半。チーム最年長のPG五十嵐圭(38)も本番を意識し始めた。

 この日発覚した今村の不祥事について、元日本代表でもある五十嵐は「若いから、という言い訳は通用しない。日の丸を背負う自覚を持たなければ」と厳しく言う。同時に「反省していると思う。チームメートなので、再起できるように自分たちがサポートしないと」。それを示すように練習でもコミュニケーションの密度の濃さをみせた。

 今季の補強で元日本代表のPG柏木真介(36)らベテランと、琉球から移籍のPG/SG渡辺竜之佑(23)ら若手と、年代の幅が広い新戦力が加わった。練習中、お互いが指摘、確認し合い、ゲキを飛ばす。庄司監督に進んでプレーの確認も行う。「自分の意見を言える選手がそろった」。庄司監督も戦う雰囲気を感じ取る。Bリーグ創設3年目。悲願のチャンピオンシップ進出へ、準備は整った。【斎藤慎一郎】