テニスの4大大会、全米オープンで、日本選手初のシングルス優勝を遂げた世界7位の大坂なおみ(20=日清食品)が13日、凱旋(がいせん)帰国した。

日本女子の世界ランク更新だけじゃない。今年、大坂は今後の大会の成績次第で、杉山愛の持つ日本女子最多の生涯獲得賞金812万8126ドル(約8億9400万円)の更新も可能だ。上位進出が続けば、日本女子初の10億円突破も夢ではない。

現在、大坂の生涯獲得賞金は703万2734ドル(約7億7400万円)で、そのうち380万ドル(約4億1800万円)は全米優勝で稼いだもの。全米までに得た生涯賞金より多い額を、1大会で獲得したことになる。

杉山との差は109万5392ドル(約1億2000万円)。29日に始まる中国オープン(北京)で優勝すれば、賞金は未定だが例年なら約130万ドルほど。その差は一気に逆転する。今後、年間成績上位8人によるWTAツアーファイナル(10月21日開幕、シンガポール)の出場資格を得れば、5大会にエントリーすることになる。優勝できなくても、数大会で上位進出なら杉山を超える。

ツアーファイナルは昨年優勝したウォズニアッキの獲得賞金が224万7000ドル(約2億7400万円)。これに中国オープンの優勝賞金を合わせれば300万ドル以上。それを現在の生涯獲得賞金額に上乗せすれば、10億円を突破する。

◆女子アスリート長者番付 先月に米経済誌フォーブスが発表した17年6月からの1年間で多く稼いだ女子アスリートランキングで、テニスプレーヤーがトップ10に8人が入った。これは賞金や年俸と、スポンサーなどの副収入を合わせた金額で、1位は生涯獲得賞金8820万ドル(約97億円)を稼いでいるセリーナ・ウィリアムズ(テニス)で1810万ドル(約19億9000万円)。テニス以外では7位にプサルラ(バドミントン)、9位にパトリック(モータースポーツ)が入った。