ボスニア・ヘルツェゴビナと対戦している日本は、世界ランク72位のダニエル太郎(25=エイブル)がシングルスで同240位トミスラフ・ブルキッチ(28)に6-4、6-2、7-6、第2試合に登場した同170位の西岡良仁(22=ミキハウス)も同79位のミルジャ・バシッチ(27)を6-4、6-3、6-3のストレートで下し、2連勝を飾った。

15日はダブルス1試合、16日にシングルス2試合が行われる。デ杯は19年から大会方式が変更となり、日本は残り3戦で1勝以上すれば、同年2月の予選でシード国となる。

世界ランク12位の錦織圭(日清食品)、同98位杉田祐一(三菱電機)不在の戦いで、日本に勢いをもたらせたのはダニエルだった。第1セット第1ゲームでいきなりブレーク。主導権を握ると安定したサーブで試合を組み立て「本当にすごくいい試合で、満足している」と笑顔を見せた。

第3セットはタイブレークを制し「自分に有利な応援をしてくれる。『ちょっと(期待が)重いな』とも思ったけれど(笑い)、デ杯はポイントも関係ないし、ファンやサポーターのみなさんのためにやっている。『心からテニス』って感じがする」と独特な言い回しで自国開催の戦いを表現。最高の戦いで、シングルス第2試合に臨む西岡にバトンを渡した。

雨で試合開始が遅れた第2試合では、西岡が冷静な試合運びでストレート勝ち。17年3月に左膝前十字靱帯(じんたい)を断裂し、自己最高の58位から大きく世界ランクを落としているが「自分も一度、50位台にまでいったことがある」と格上にプライドをにじませた。最高の形で15日のダブルスへとつなぎ、岩渕聡監督(42)は「いい1日になり、流れはいいけれど、こういう時こそ気を引き締めて戦いたい」と次戦を見据えた。