2020東京五輪・パラリンピック組織委員会の室伏広治スポーツディレクター(43)が15日、サーフィンのワールドゲームス(愛知・田原市)を視察した。

この日朝に田原入りした室伏氏は10時からの「パレード・オブ・ネーションズ」「サンド・セレモニー」を視察。午後には16日から競技が行われる同市のロングビーチを歩いた。

開幕まであと2年を切って、サーフィンは準備の遅れが指摘されている。五輪開閉会式や競技のチケット価格帯は7月に発表されたが、サーフィンだけは今でも「調整中」。今でも価格設定が終わっていない。

競技実施日は20年7月26日から4日間だが、8月2日までの計8日間で「サーフィン・フェスティバル」が行われる。サーフィンだけでなく、他のスポーツやミュージック、カルチャーなどを実施して「フェス」にする五輪の歴史で初の試み。波の状態で実施日が確定しないことに対応したものだが、チケット価格設定が難航している。

「決して間に合わないというわけではない。妥協するところは妥協して、チケット販売開始(来春)までには決めたい」と室伏氏。もともと自然を相手に競技をするだけに、これまでの五輪競技とは運営方法がまったく違う。初実施で、過去の経験もない。スポーツマネジャーの井本公文氏も「まずは五輪に関係する方々にサーフィンを知ってもらうこと」と話していた。