新潟アルビレックスBBは金沢武士団を90-83で破り、福島ファイヤーボンズ戦(15日)に続いてプレシーズンゲームを2連勝とした。今季、琉球ゴールデンキングスから移籍のPG/SG渡辺竜之佑(24)がMVPを獲得。8リバウンドで、アシストはチーム最多の5と、持ち味を発揮した。2季目のPG森井健太(22)はチーム日本人選手最多タイの9得点をマーク。新潟は21日、プレシーズンゲーム最終戦で仁川(韓国)とアオーレ長岡で対戦し、10月6日アウェーでの開幕・滋賀レイクスターズ戦に備える。

歯を食いしばりながら、渡辺が果敢にリバウンドに跳んだ。金沢の外国人選手、PFデンゼル・ボウルズ(29)は208センチ、PFライアン・リード(31)は205センチ。そんな高さに臆せず食らいつく。

「リバウンドは最低限、自分がやらなければならないこと」。8リバウンドのうち、7本がディフェンスリバウンド。切り替えの土台になった。「リング下でもう少しパスを出したかった」と言うが、インサイドできっちりと5アシスト。ここでも起点を作った。

福島戦に続いて2試合連続スタメン。成績は福島戦の4得点4リバウンド2アシストから6得点8リバウンド5アシストにアップ。出場時間も22分24秒から27分47秒に伸びた。昨季は琉球で1試合平均5分ほど。「長く出させてもらっている分、責任を感じる」と、アピールに必死だ。庄司和広監督(44)は「まだチームのプレーを覚えきれていない」と厳しい評価をする一方で、「今はトライさせる時期。彼は新潟のキーになる」と期待を寄せる。

全体練習後は毎日、庄司監督と1対1でシュート練習。インサイドから得点する動きを繰り返す。体重は93キロから89キロに減り、体脂肪は16%から11%に。新潟に来て、名物のラーメンがお気に入りになったが、それも控えて食事のバランスに気をつける。練習と節制で体はシーズン仕様になりつつある。

チームの目標はチャンピオンシップ進出。それに合わせるように渡辺の個人目標は「10得点10リバウンドを毎試合達成したい」。自信を深めながら、10月の開幕に照準を合わせた。【斎藤慎一郎】