日本大学水泳部の上野広治監督(59)は26日、都内で会見を開き、6日に横浜国際プールで行われた日本学生選手権の公式練習の際に、部員同士の暴力行為があったと発表した。2年生の男子選手が居眠りしていて、上級生の3年生が暴力をふるったという。

上野監督は「レギュラーじゃない部員が、寮で一睡もしないでゲームをしていたこともあり(会場で)居眠りしていたこともあり、上級生から翌日の大会の注意の中、暴力行為に発展したのが事実」と説明。「暴力と、未成年の暴力は厳しく指導してきました。被害者の学生とは大会中、何回も話す機会があったが、異変に気付かなかったのも反省している。本人から報告がなかったのも、運営に未熟差があったと反省している」と謝罪した。

その上で、同監督は「日本学生選手権後、寮の部屋替えをして、被害者が親戚の家に行ってお風呂入った時、おばあさまが腕にあざを見つけ、お母さまに連絡した。私に第一報が入ったのは、10日夜午後8時過ぎ。私は状況が分からないので、あざの部分の写真を送ってくれと言い、見て、翌11日に病院に行って診断して報告をくれと本人と会話した」と状況を説明した。

水泳部は日本学生選手権を終え、解散していたが、同監督は「次期キャプテンと現総務、暴行に関係した上級生2名、暴行したのは1名ですが事情を聴き取った」と加害者を中心に部で事情聴取を行ったと説明。その上で12日に被害者を受けた部員の自宅に行き「お母さまと出張先から戻ってきたお父さまと本人に事実確認し、傷害事件として警察を入れる内容か確認し、警察にに報告する内容でないと事実確認した」とした。

上野監督は「本人も加害者も来年以降、まだ選手であることから、大学に報告すべき内容かを確認し、部内の事実確認に重点を置いた。19日に加害者側の両親に確認し、23日の日曜日に被害者の親御さんと被害者の自宅に、加害者の親御さんと加害者が、私が立ち合う状況で謝罪した」と、23日に当事者同士で解決したと説明。23日の夜に全部員がが再集合した段階で、事情聴取を行い、その時点で部内では解決した」と強調した。

その上で、一部で報じられた悪質リンチ、暴行などを否定した。

日大水泳部は1927年創部の伝統を持っており、五輪金メダル6個を獲得している。現在は、リオ五輪代表の長谷川涼香らが在籍して、東京・淑徳巣鴨高3年の池江璃花子も入試を受ける手続きに入っている。【村上幸将】