日本大学水泳部の上野広治監督(59)は26日、都内で会見を開き、横浜国際プールで行われた日本学生選手権の公式練習日だった6日、都内の寮で部員同士の暴力行為があったと発表した。大会に向けた準備中に、2年生の男子選手が居眠りしていたことに、上級生の3年生が怒って暴力をふるったという。

上野監督と同席した被害を受けた2年生の母親は、27日発売の週刊文春が「日大水泳部がひた隠す悪質リンチ『後輩を馬乗りボコボコ』」と題した報道を否定した。報道は、被害者の兄の証言を軸に構成されているが、母親は被害者の兄が取材を受けた経緯について「暴力のことを聞いて、いても立ってもいられず、弟にも聞かず暴走した」と説明した。

被害を受けた2年生の母親によると、被害者の兄は高校まで水泳をやっていたという。母親は「弟の愚痴を聞いていたみたい。文春の方には『自分は20歳過ぎているから名前を出して良い』と。弟の水泳の環境を少しでも練習に集中できるようにしたいと」と兄が週刊文春の取材を受けた背景を説明した。

その上で「やり方が汚かったと監督に謝罪しました」とも明らかにした。【村上幸将】