日本大アメリカンフットボール部の悪質反則問題で、5月の関西学院大との定期戦で反則をした宮川泰介選手(20=3年)が、4日の練習からチームに復帰することになった。3日に宮川選手の代理人弁護士が文書で発表した。

宮川選手は次の通り、コメントを出した。

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私は、5月6日の試合後、アメリカンフットボール部を退部する意思を固め、その旨を記者会見でも述べました。しかし、その後、厳しいチーム状況を立て直していくチームメイトをよそに、私自身がチームの為に何もせずにいることが無責任であると感じ、本当に部やアメリカンフットボールとの関わりを断っていいのか、思い悩む日々を過ごしてきました。

そんな中、橋詰新監督との面談の機会をいただき、今後の指導方針やチームの方向性をお聞きしました。その際、同監督からは、そのご指導の下でチームの再建に加わらないかという打診をいただきました。また、8月中旬、チームに謝罪に伺った際に、チームメイトたちから、部の一員としてチーム再建を目指して欲しいという声をいただきました。

部への復帰は会見での発言を翻すことになることもあって悩みましたが、迷惑をかけたチームメイトに対する償いとして、部に復帰して、新監督のご指導をいただきながら、チームメイトと共にチームを再建していきたいとの考えに至りました。

被害選手やそのご家族及び関西学院大学関係者の方々から、復帰に関してお言葉をいただいたことも私の決断を後押ししてくれました。

そのうえで、関東学生アメリカンフットボール連盟や日本大学関係者にも部への復帰についてご相談申し上げ、本日のご報告となりました。

今回の私の決断をご理解下さり、後押しして下さった皆様には、本当に感謝しております。

部に戻りましても、連盟の処分が解除されるまでの間は、処分の趣旨の範囲での練習参加をいたします。

最後になりますが、私の反則行為によって、アメリカンフットボールに関わる方々、大学関係の方々をはじめ、多くの方にご迷惑をおかけしましたことをしっかりと心に刻み、今後の糧といたします。

宮川泰介

(原文のまま)

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宮川は、内田前監督の指示で反則したことを明かした会見で「続ける権利はなく、やるつもりはない」と話し、退部を表明していた。だが今回、今季出場停止の処分となったチームに対し「償い」として前言を撤回し、復帰を決意した。