ジュニア2年目の岩野桃亜(もあ、14=兵庫・芦屋学園)が61・97点を記録し、好スタートを切った。

冒頭のルッツ-トーループの連続3回転ジャンプを着氷させ、体を大きく使った演技で完成度の高さを見せつけた。

演技後は笑顔となり「一昨年のノービスまで順風満帆だったけれど、去年からジュニアに上がって、自分の実力が足りなかった。悔しい思いをバネにして、やろうと思っています。今後の試合に生かしたい」と手応えをつかんだようだ。

武器は161センチの長身を生かしたジャンプ。だが、昨季は「身長がすごく伸びて、それが安定すると、次は体形が変わった」と苦しんだ。ノービス時代は体形変化に悩む年上の選手を見て「なんで苦しんでいるんだろう?」と素朴な疑問を持ったというが、その辛さを体感することになった。

それでも同じ関大のリンクで練習をする宮原知子(20=関大)が股関節の疲労骨折を乗り越え、平昌五輪(ピョンチャン・オリンピック)4位に入った姿などから力をもらった。

今季の目標は全日本選手権(12月、大阪)への出場だ。

「まずはこの近畿でいい成績を残して、全日本ジュニア(選手権)に出たいです。それから…。(高橋)大輔さんと同じ、全日本の舞台に立ちたいんです」

4年ぶりに現役復帰した高橋と同じ長光歌子コーチから指導を受ける14歳は、ジュニアから日本最高峰の舞台を目指す。