日本水連は19日、都内で競泳の強化コーチ会議を開いた。競泳委員長である平井伯昌コーチ(55)は、来年7月の世界選手権韓国大会で日本水連が定める派遣標準記録が世界ランク16位相当になることを説明した。選考会は来年4月の日本選手権と同5月のジャパンオープンの2大会になる。

17年世界選手権ブダペスト大会は同24位相当、今夏のパンパシフィック選手権は20位相当としており、プレ五輪イヤーを前に記録レベルを上げる形となった。

日本水連は、国際水連が定める世界大会の参加標準記録よりも高いレベルの派遣標準記録を独自に決めている。国際水連が求めている出場の権利を得て、日本水連のより高い記録を突破しないと出場できない。選手に「世界大会に出られればOK」という考えではなく、決勝レベルの実力を求めることが、近年の「競泳ニッポン」の躍進を支えている。

また平井コーチは、20年東京オリンピック(五輪)での代表編成方針について「全員入賞(決勝進出)と複数の金を含む複数メダルの獲得」という形で臨む方針であることも説明した。「代表選手全員が入賞を目指してということです。とにかく精鋭でいければいい」と口にした。

20年東京五輪での代表選考会は、現時点で4月の日本選手権だけの一発勝負になる方向。五輪の競技日程に即した形で8日間開催、決勝時間については従来通りに午後に行う見通し。五輪の派遣標準記録は、来夏の世界選手権韓国大会が終えてから検討するが「(記録のレベルを)下げるとかではないです」と骨太方針で臨むことを説明した。