女子テニスのツアー最終戦WTAファイナルズが、21日、シンガポールで開幕する。

年間ツアー最終上位8人だけが出場できるエリート大会だ。今季は、全仏優勝で、最終世界1位が確定しているシモナ・ハレプ(ルーマニア)が椎間板ヘルニアの悪化のため、欠場を表明。それでも、全米優勝で同4位の大坂なおみ(21=日清食品)を含め、同2位~8位、10位の8人がそろった。

大坂は、日本女子としては03年杉山愛以来、15年ぶり史上3人目の出場となる。過去、94年に初出場した伊達公子のベスト4が日本女子最高成績で、決勝に進んだ選手はいない。大坂は、実力をいかんなく発揮できれば、決勝どころか優勝してもおかしくないだろう。9月の全米に続く、日本女子初の快挙達成が待ち受ける。

また、他の選手の動向にもよるが、伊達、錦織圭と並んで大坂がマークした世界ランキングの日本選手最高位4位の更新も可能性がある。今季の最終戦の前に、昨年の最終戦で獲得した点数は、すべて失効する。その計算だと、22日の世界ランキングでは、現在の2位のウォズニアッキ(デンマーク)が5086点、3位のケルバー(ドイツ)が5375点となり、順位が入れ替わる。

4740点で4位の大坂が3位以上になるためには、最低でもウォズニアッキの5086点を超えなくてはならない。その差、346点。1次リーグは、勝利の度に250点が入る。負ければ125点だ。少なくとも、3位以上になるには、1次リーグ全勝で、準決勝以上に進出したいところだ。