夏季ユースオリンピック(五輪)の体操男子で5つの金メダルを獲得した北園丈琉(たける、16=大阪・清風高)が21日、ブエノスアイレスから成田空港に帰国した。

個人総合と、種目別床運動、つり輪、平行棒、鉄棒合わせた金メダル5個はユース五輪での日本人最多。北園は「自分の力を出せば取れると思っていました。目標が達成できてよかった」と満足そうに振り返った。

体操を始めたきっかけは、「仮面ライダー響鬼(ひびき)」。側転などライダーのアクロバティックな動きをまねしていたことがきっかけで、3歳から自宅近くの体操クラブに通い始めた。次第に楽しくなり、小2の時には既に腹筋が6つに割れていたという。憧れは内村航平の美しい体操。「一緒に(東京五輪に)出たい」と、大先輩とともに個人総合、団体に出場することを夢見る。

個人総合の新たな大会、スーパーファイナル(11月23日、高崎アリーナ)への出場が19日に決定したばかり。内村や、白井健三(日体大)ら国内の上位選手と直接対決となるだけに「自分にとってチャンス。どれだけ通用するか確かめたい」と期待を膨らませた。

帰国したこの日がちょうど16歳の誕生日。特別なプレゼントではなく、「和食が食べたいです」と、ごちそうでダブルのお祝いをしてもらうつもりだ。