ノルディックスキー・ジャンプ男子の葛西紀明(46=土屋ホーム)が足元を見直して平成最後のシーズンに臨む。

17日にビスワ(ポーランド)で開幕するW杯に向けて8日、新千歳空港から事前合宿地の山形(蔵王)に出発した。平成元年(89年)の冬にW杯海外遠征に初参加したレジェンドは「平成を飛び続けてきた、“平成ジャンプ”ですね。調子が上がれば優勝が見えてくる」と意欲を語った。

チーム初となる山形で行う直前合宿で浮上のきっかけを見いだす。秋の国内5試合の最高順位は15位。満足する結果ではなかった。現在は助走路のスピードを上げることを重視しており「テークオクとかみ合うことが必要」と力説した。そのために見直すのがブーツ。夏からは底が平らなものだったが、つま先が上がっている昨季のタイプに戻すという。形状が同じ新品を持ち込み「なじませたい」と話した。

前日までは新居への引っ越し作業に従事した。敷地約100坪ある念願のマイホームに「広すぎて」とニンマリ。サウナ付きということもあり「これを機に広めたい」と住宅メーカーである所属先のPRも忘れなかった。「山形では海外の時差にも合わせてしっかり最後の調整をしたい」。レジェンドが平成を駆け抜ける。【西塚祐司】