男子プロバスケットボールBリーグのアルバルク東京は15日、都内で、シュートが100%入る人型AIロボット「CUE2(キューツー)」を報道陣に披露した。

昨年17年11月にお披露目した「初代CUE」と同様に選手登録される予定で、「CUE2」にちなんだ背番号「92番」のシューティングガード(SG)。この日はまだ調整段階でシュートを決めることはできなかったものの、改良を加えて24日の京都戦でファンにもお披露目される。試合には出場できないが、ハーフタイムのイベントなどに活用予定となっている。

初代CUEからさらに進化した。初代の身長は190センチだったものの、「CUE2」は14センチ高い204センチに。体に埋め込まれているモーターを軽くしたことでシュート距離も長くでき、初代がフリースローラインからのシュートだったのに対し「CUE2」では3点シュートの距離からの投球が可能となった。

初代はボールを保持する腕だけで2キロの重さがあったが、今回の腕は300グラムと軽量化。初代は台座込みで190キロ、ロボットのみで75キロの重さがあったが、「CUE2」は台座なしでの自立も可能となり、全体の重さも56キロにまで軽くなった。

人気漫画「スラムダンク」の主人公桜木花道をモデルとしているのは初代と変わらない。

「CUE2」は、約半年の制作期間で作られた。初代はメインスポンサーのトヨタ自動車の有志が仕事後に開発をしていたが、CUE2の制作にあたり、同社の未来創生センターT-フロンティア部AIアスリートロボット開発グループの10名ほどが仕事として開発に携わる形になった。

グループ長の野見知弘さん(40)は「24日のお披露目に向けて、100%に近い準備で調整を続けていきます。将来的にはディフェンスをかわして得点できるようになったり、(NBA・ウォリアーズの)ステフィン・カリーのシュート決定率にも勝ちたいですね」と笑顔で話した。