国際体操連盟(FIG)の渡辺守成会長(59)が13日までに日刊スポーツの取材に応じ、16年リオデジャネイロ・オリンピック女子代表の宮川紗江選手(19=高須クリニック)に対する日本協会の塚原光男副会長(70)、塚原千恵子女子強化本部長(71)のパワハラが第三者委員会の調査で認められなかったことについて「問題はない」と妥当な判断だったとの見解を示した。

渡辺会長は「今回の日本協会の処置は第三者委員会という一般社会におけるパワハラの定義での判断に任せたということ。その結果、パワハラと認定されなかった。社会の常識の範囲で処置されたので問題はない」とした。

昨年、米国女子代表ドクターによる300人超の性的虐待が発覚した。渡辺会長は「選手自らが積極的にセクハラ、パワハラ撲滅へのアクションを始めない限りはゼロ・ハラスメントの実現は難しい」と環境整備に努める構え。各国の事例を集めた上で「世界基準のパワハラ定義を作成していきたい」とした。