アメリカンフットボール全日本大学選手権決勝甲子園ボウルは16日、東日本代表早大(関東)と西日本代表関学大(関西)が2年ぶりで2度目の対戦となる。

5回目の出場で初優勝を狙う早大は15日に大阪入りし、会場の甲子園球場で約2時間練習した。芝の感触を確かめながら、非公開練習では試合を想定したプレー合わせなどをこなした。

最多優勝を誇る強豪相手に、DL斉川主将は「各ポジションにタレントが豊富。とてつもなく強敵だが、出ることでなく勝つことが目標」と話す。関学大は3人QBを起用して幻惑してくる。ある程度の失点は覚悟の上。高岡監督は「うちの大勝はない。石にかじりついて、最後まであきらめず、粘り強くいけるか。第4QでTD5本の勝負」と見る。

早大のカギを握るのは攻撃陣だ。小6からQBを務める3年QB柴崎が軸になる。「自信はあるので力を出し切るだけ。攻めて攻めてパスで勝ちたい」。ターゲットは1学年上も早大学院からのコンビのWR遠藤、福岡生まれのハワイ育ちで同じ3年のWRブレナンがいる。

ブレナンは2年前にはキックオフリターンで出場も脳振とうになった。「今度は先発でワクワクしている。球際の強さでチームが勝てるプレーをしたい」。神戸から祖母、米ロサンゼルスからは母も応援に来る。

ランは強力な2枚看板だ。カットバックのエースRB元山は有言実行で今季は関東ラン1位になった。ケガで2試合欠場した片岡はここにきて復調したパワーRB。2人を同時に起用する場面も増えそう。元山は「2人のランで関学大をぶっつぶしたい」、片岡は「2人そろえば力は倍増。関学大を切り裂く」と宣言。高岡監督は「最後は攻守もラインの勝負。子供たちを信じている」と創部85年目の悲願達成を期した。