卓球男子シングルスでワールドツアー・グランドファイナルを史上最年少の15歳で制した張本智和(エリートアカデミー)が17日、遠征先の韓国・仁川から帰国し、成田空港で会見した。

この優勝で年明けには世界ランクが5位から3位に上がる見通しだが、張本は「東京オリンピック(五輪)には優勝候補として臨みたいので、世界ランク1位で迎えたい」と、すでにその先を見据えていた。

快挙について、成田空港に到着し、たくさんの人が祝福してくれたことで「やっと実感が湧いてきた」という。大会前は最年少記録が懸かっていることも知らなかった。勝ち進むにつれて自らインターネットを調べてみると「以前、16歳の優勝者がいることを決勝前に知った。記録は今年しか更新できないと思った」と、年少記録の課題も自らに課し、あえてプレッシャーを付加しつつも、見事に実行した。それまでの記録は04年大会の女子シングルス郭躍(当時16歳=中国)。

優勝後初めての食事は父宇さんと、初めて海外遠征の応援に来たという母凌さんとともに、韓国料理店でサムギョプサルを食べた。凌さんからは「どんな時も冷静に」と言われ続けたことで、今大会は落ち着いて試合ができた。

年内はTリーグ3試合が残されている。凱旋(がいせん)試合は23日の東京-彩たま戦(埼玉・春日部市)。多忙な年末を送るが「自分にとって試合が多いことは良いこと。(Tリーグは)全部出ます」と前向きにとらえた。