2020年東京オリンピック(五輪)・パラリンピック招致を巡る不正疑惑で、招致委員会の理事長だった日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長(71)が15日午前に会見したことを受け、スポーツ庁の鈴木大地長官が同日、記者団の取材に応じた。

招致委の理事だった鈴木長官は疑惑となっているコンサル料について「我々のような末端には伝わっていなかった」と明かした。当時の招致活動について聞かれ「我々は地道に愚直にやっていたので残念だ。こういう大きな動きは知らなかった」と語った。

竹田会長が会見で質疑応答に応じず批判が集まっていることについては「JOCと竹田会長が決めたこと」とだけ述べた。来年の東京五輪開催へ向け、イメージダウンが懸念され「疑念を晴らすべく説明責任を果たされることだろう」とも語った。

同庁は昨年12月、スポーツ界の相次ぐ不祥事を受け、JOCを含む関連団体の円卓会議を設置し、ガバナンス(組織統制)強化を宣言したばかり。しかし、同12月10日にパリで行われたフランス捜査当局の事情聴取について、鈴木長官は「全く(報告は)ありませんでした」と述べた。