伊藤有希(土屋ホーム)勢藤優花(北海道ハイテクAC)岩渕香里(北野建設)高梨沙羅(クラレ)で臨んだ日本は、2回合計768・3点の3位でW杯3連勝はならなかった。

アンカー高梨が、2回目にK点を越える95メートルのジャンプ。自国開催で表彰台は確保したが、1位ドイツに70・3点差、飛距離換算で約35メートルの大差だった。

女子団体はW杯では昨季から採用され、日本は2戦2勝だったが今回は及ばなかった。今季の個人総合10位以内で唯一、日本勢で5位で入る高梨は「各国が平均的に(レベルが)高くなって、相乗効果で(全体の)レベルが上がっている」と分析。W杯個人総合を過去4度制している第一人者はライバル国の成長を肌で感じ、今季は「安定感よりも挑戦」とさまざまな事を試しながら成長を目指している。

W杯で今季未勝利と苦戦を強いられている日本勢だが、高梨は18日の蔵王大会で今季2度目の2位、伊藤は12日の札幌大会で今季最高の6位と、少しずつではあるが上向いてきた。シーズン序盤の雪不足で練習が十分でなかったことも出遅れた一因だったが、鷲沢徹チーフコーチは「みんな自分のポジションをつかめるようになっている。ゆっくり段階を踏めている」と、手応えを感じているようだ。

W杯は残り16試合、2月には世界選手権(オーストリア)も控えている。虎視眈々(たんたん)と巻き返しを狙う。