「霊長類最強女子」もビックリ!? レスリング女子で五輪3連覇し、10日に引退会見を行った吉田沙保里さん(36)が元選手ならではのエピソードを披露した。24日、都内での「ASICS REBORN WEAR PROJECT」記者発表会に登壇。「REBORN=再生」ということで、引退後の変化を聞かれると、「市販薬があんなに効くとは」と切り出した。

引退会見直後に風邪をひいたため、薬局で買える風邪薬を飲んだが、これが実に20年以上ぶり。抜群の効き目に仰天した。アスリートはドーピングの関係で、禁止薬物が含まれる市販薬の使用に制限がある。専門医の処方が基本で、抜き打ち検査なども頻繁にあり、誤って服用した場合でも長期の出場停止の処分が下る場合が通常だ。「いままで気をつけないといけなかった。(効果も)弱かった」と振り返る。

会見で発表されたプロジェクトは、思い出のスポーツウエアを回収し、20年東京五輪・パラリンピック日本選手団の公式ウエアとして再生させるもの。吉田さんも思い出の一着を持参し、「リオ(五輪)の時にずっと着ていた」という黒いウエアを回収ボックスに入れた。5月末まで約3万着を目標に集める。「応援する側になりましたが、選手を支えられるのはうれしい」。ドーピング一つみても厳しい環境で戦い続ける選手。わずか前の自分と重ねながら、エールを送った。