20年東京オリンピック(五輪)で陸上一般種目の一部が午前決勝で最終調整されていることが29日、分かった。男女マラソン、競歩のロード種目は暑さ対策で午前に決勝が行われるが、新国立競技場で行われる一般種目でも7~8種目程度が日本時間午前にメダルが争われる方向だ。

関係者によれば、国際オリンピック委員会(IOC)と国際陸連が調整している。午前決勝となった競泳と同じように、巨額の放送権料を支払う米テレビ局が米国ゴールデンタイムでの放送を希望して、IOCに要望しているという。国内の関係者は「跳躍、投てき、トラックとある程度バランスをとる形ではないか」と話した。米国に有力選手がいる3段跳び、砲丸投げなどが候補となる見通し。

一律で午前が予選、午後が決勝になれば、注目度に差がでてくる。6万8000人収容の新国立での集客を考えれば、日本にとって、午前決勝のメリットもゼロではない。16年リオ五輪でも、女子1万メートルなど一部種目は午前決勝だった。

五輪の華とされる男子100メートルや同400メートルリレーなどの注目種目は、従来通りに午後決勝になる見通し。同関係者は「IOCと国際陸連の協議を見守ることになるでしょう」とした。