18年全米、19年全豪優勝で世界4位の大坂なおみ(21=日清食品)が9月の東レ・パンパシフィック(大阪)に続き、日本女子初の2大会連続優勝を成し遂げた。

同1位のバーティー(オーストラリア)に3-6、6-3、6-2で逆転勝ち。ツアー通算5勝目を挙げた。今大会は4大大会に次ぐレベルのプレミアマンダトリーで、このレベルでは18年BNPパリバオープンに次ぐ優勝。7日に発表予定の最新世界ランクで3位となる。

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今大会、感情をほとんど表に出さなかった大坂に、ようやく歓喜の瞬間がやってきた。2度目のマッチポイント。バーティーのバックがアウトになると、思わず左手でガッツポーズ。「(自分が強いと)証明したいために、どうしても勝ちたかった」。金色に輝く特大のカップを抱くと、ようやく笑顔が戻った。

前夜、今年の全米女王アンドレースクと2時間半近い死闘を演じた。疲労からか得意のサーブが不発。ダブルフォールトを連発し、第1セットを失った。しかし、第2セットから速度を落としコースを狙ったショットで対応。相手からミスを引き出すと、そのまま逆転につなげた。

9月の全米直後にジェンキンス氏とのコーチ契約を解消した。父フランソワさんがコーチ代理となってから東レ、今大会と負けなしの10連勝だ。「原点に少しだけ戻った感じ」と話していた父の教えで見事に復活。優勝後、その父の元に駆け寄り、しっかりと抱きしめた。

日本女子としては史上初の2大会連続優勝。これで、残りは27日開幕のツアー最終戦WTAファイナル(中国・深■だけだ。昨年は初出場で3戦全敗。その屈辱を晴らすために、万全の体制でこの勢いを持ち込む。

※■は土ヘンに川