前回大会8強の報徳学園(兵庫)が、歴史ある99回目の大会で、最多得点記録を更新した。

24トライ21ゴール。第1グラウンドで嵐のように得点を重ね、終わってみれば162得点を奪った。

16年12月30日に東福岡が浜松工(静岡)戦で記録した139得点を超える圧勝劇となった。

ノーシードの強豪・報徳が、初戦からフル回転した。前半1分にいきなりトライを奪うと、同部初の慶大進学が決まっているFB山田響主将(3年)が存在感を発揮。2年時から高校日本代表に選出されたエースはキックの精度が光り、前半だけで12本中10本のゴール成功。ハーフタイム時点で80-0と一方的な展開になった。

山田は「前半は自分たちのラグビーで80点になった。ベンチのメンバーからは記録の話になったけど、グラウンドにいる選手は意識することなく全うするだけでした」と振り返った。

後半は山形中央に1トライを許したが、中盤以降に再びギアを上げた。見守った関係者は「複雑ですね」と話すなど、地域間のレベルの格差も浮き彫りとなった。

西條裕朗監督(56)は「(歴代最多得点は)全然意識してなかった。天気もよく、風もなくてよくボールを動かしていた。ただ後半に点数を取られたことと、ペナルティーが2つ続いたことが課題」と指摘した。

報徳学園は30日の次戦で国学院栃木と対戦し、Bシード校からの白星を狙う。