27日の初戦で花園初勝利を挙げた県浦和(埼玉)が青森山田を破り、3回戦進出を決めた。

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県浦和の生徒には入学すると準備しなければいけないものがいくつかある。その1つがラグビーのヘッドギアだった。針と糸を手にタオルを縫い合わせて、自分の頭のサイズに合ったヘッドギアをつくった。1991年(平3)卒の私の高校時代の話だが、伝統は続いているだろうか?

当時は早い段階からクラスを1チームとした校内対抗戦の準備をした。体育の授業で全生徒が繰り返しラグビーをプレーし、ルールを学び練度を高める。そして秋には1年から3年までの各クラス代表チームに教員チームを加えた校内対抗のトーナメント戦を行う。教員との試合となれば、合法的に日頃の感謝の気持ちをぶつけられるため、大いに盛り上がる。

今大会、花園に出ている他校に比べ、ラグビー部に高校から始めた選手が多いと聞いた。だが、ラグビーをプレーしたことのある一般生徒の数は、どの出場校よりも多いかもしれない。応援の生徒やOBのラグビー熱は、そういう部分から来ている。【県浦和高43回卒・竹内智信】