バレーボールのVリーグ1部、2部入れ替え戦が中止となったことを受けて2部のヴォレアス北海道が大会延期などを求めて提出した緊急要望書への回答がVリーグ機構から届き、同機構は要望の大半を退けるとの判断を下した。

11日付で届いたVリーグ機構からの返答書は、嶋岡健治代表理事会長の署名と押印がされたもので、9日に要望書を連名で提出した旭川市、東川町、鷹栖町、比布町の各首長のもとにも届いた。

要望書への回答

新型コロナウイルスが14、15日の入れ替え戦の開催予定地であった大阪を含む近畿地区での感染が広がっており<1>スポーツイベント等の自粛に対する社会的要請が強まったこと<2>事態の収束の見通しが立たないこと<3>全日本選手権ファイナルラウンドを中止したこと<4>4月以降の戦力維持が担保できないこと、などを理由に挙げ、ヴォレアス北海道が求める3月~5月への開催延期について「延期できかねます」と結論を下した。なお開催延期ができない場合にヴォレアス北海道が求めた来季の1部昇格などの特例措置については「理事会にて議論を行うに足る特段の合理的な理由」が必要として、審議に必要な資料等の再提出を求めた。

同機構は当初無観客で開催予定だった14、15日の入れ替え戦(大阪)を中止すると9日に発表。1部昇格の機会を失い、規約により来季も2部で戦うことになったヴォレアス北海道は同日付で周辺自治体と連名で要望書を提出、翌10日には旭川市内でチーム運営会社の池田憲士郎社長(33)古田史郎主将(32=函館大有斗)が会見して大会の延期などを求めていた。

Vリーグの入れ替え戦が中止となったのは東日本大震災の影響で入れ替え戦が中止となった10-11シーズン以来。

◆緊急要望書 9日の入れ替え戦中止の発表を受けて、拠点とする旭川市、東川町、鷹栖町、比布町の各首長と池田社長の連名で提出。要望項目は入れ替え戦について<1>大会打ち切りを撤回し、延期にすること<2>延期した場合の開催時期は3月~5月に予定する<3>事態が収束した場合や大会開催が可能となった場合は規定に基づき開催すること<4>対応が困難な場合はV1昇格などの特例措置を設けること。