フィギュアスケートの全日本シニア合宿が21日、大阪府内で報道陣に公開された。

昨季は体調を整えることに専念し、全休した女子シングルの三原舞依(20=シスメックス)が参加。17年の4大陸選手権(韓国・江陵)女王は、男子の鍵山優真、佐藤駿、須本光希、女子の新田谷凜と同組でリンクへ入り、3回転のループとサルコーをきれいに決めて健在を示した。1本1本のジャンプ、1歩1歩のステップを入念に確認。2季ぶり実戦復帰へ、氷の感触を楽しむように滑った。

練習後は報道陣のリモート取材に対応。「元気です」と何度も応え、笑顔を見せた。以下、一問一答。

-この合宿、どのような気持ちで、どこを重点的に意識して取り組んでいるか

この合宿に呼んでいただけて、まず、すごくビックリ。4回転ジャンプを跳ばれているシニア1年目の方々(佐藤、鍵山)と同じグループで練習できたり、去年、試合をテレビで見ていた選手と一緒に滑る機会をいただけて、すごくうれしかった。私も頑張らなきゃいけないなと思いました。

-新型コロナの影響や氷上練習を再開できた時期など現状は

コロナの影響で、練習自体まず…。リンクが開いていなかったり、自分の体調のこともあって。ちょっと滑り始めたころに、コロナでリンクが閉まってしまって、なかなか氷には乗れない時間がすごく長かったんですけど、今こうして合宿に参加することができて、滑ることができて、その喜びを感じながらできています。その後、リンクが開いてからも、なかなか滑れなくて。でも、練習をこれから、どんどんどんどん積んでいかないといけない。毎日毎日、最大限の練習をしたいなと思います。

-自粛期間中に新しく取り組んだトレーニングなどは

あんまり家から出なくって、ずっと家にいたんですけど、柔軟はどんな時でも毎日やっていて。体幹トレーニングも、本当に基礎なんですけど、筋肉を一から作り直さないといけないので、1つ1つ。苦しいこともたくさんあったんですけど、まだまだ、やってこなかったことがたぶん、ほかの選手の皆さんよりも多いと思うので、これから、どんどんどんどんレベルアップできるように、毎日を大切にしたいなと思います。

-その間、スケートに対する気持ち、思い、考え方の変化は

やっぱりスケートが大好きって思いは変わらずに、氷の上に、少しでも早く立てるように、ってことだけ考えて毎日を過ごしていました。

-今季の予定プログラムは

ショートプログラム(SP)は、昨シーズン変える予定でデヴィッド(・ウィルソン)さんに新しいSPを作ってもらっていたんですけど、今季は、前のシーズンに使っていた「イッツ・マジック」という曲にしようと思っていて、こちらもデヴィッドさんです。フリーは昨季、初めてローリー(・ニコル)先生に作っていただいた「フェアリー・オブ・ザ・フォレスト」&「ギャラクシー」という2曲を組み合わせた感じなんですけど、それを使おうと思います。

-それぞれ、どのような思いを

SPは2季目になるんですけども、やっぱり、ちょっと大人になったなと感じていただけるように、すてきな女性を演じられるようにレベルアップできたらなと思います。フリーは初めての演技になると思うんですけど、ローリーさんにしっかりと教えていただいたことを、1つ1つ大切に、昨季やってもらったので、しっかり思い出しながら、元気いっぱいに、最後まで一本調子にならないように、しっかり滑り込めんでいけたらなと思います。

-新しいジャンプなど取り組んでいることは

まずは元の状態に戻すことを目標にしていて、現時点で3回転ループまでは、自分のジャンプがだいぶ戻ってきたかなという気持ちですので、まずはしっかりフリップ、ルッツ、3回転-3回転まで、確実にミスのない演技ができることを第一に。それ以上は…4回転とかトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)の時代がきてると思うので、しっかり今までできていたことをできるようにして、さらに磨いていきたいなと思います。

-今季は22年北京五輪のプレシーズン。懸ける思い、意気込みは

五輪は、やっぱり平昌五輪に行くことができなかったので、その時に足りなかったものがあると思いますので、そこをしっかりしていくことと、まずは戦いにしっかり参加できるように練習をまずは積まないといけないなと思います。スケートをしっかり楽しんで、笑顔で滑るということを忘れずに、しっかり感謝の気持ちを持っていきたいなと思います。-現在は

元気です。この合宿に来る前は、正直、合宿に参加されてる方々とは比べものにならないくらいで。(現状も)詳しくはお答えできないんですけど、できる限り、少しでも元気って思える時は絶対に氷に乗りたいなと思っていたので、今は少しずつ元気になってきて。心は元気なので、しっかり体がついてきてくれるように、気持ちを切らず、しっかり芯を持ってやっていきたいなと思います。

-昨季1年間は試合に出られなかった

今はすごく元気になってきているので、去年のことがあったから、じゃなく、練習にしっかり取り組んでシーズンを迎えたいなと思います。まあ、今は元気なので。氷の感覚がすごく陸とは違いましたね。久々にスケートした時は「氷って、こんなに滑るんだ」って思いました。

-スケートを始めたころの感覚を思い出したりしたのか

最初は、ちょっと後ろ重心になってしまったり、バランスを取るのが難しかったんですけど、だいぶ跳べるようになってきたので、しっかりスケーティングを取り戻して、それをジャンプにも生かしていけるように、流れのあるスケーティングを目指したいなと思います。