「セーラー服ジャージー」をお披露目したい! 神戸を拠点に活動する女子ラグビーチーム「神戸ファストジャイロ」のCTB山本友梨奈主将(25)が24日、神戸親和女子大(神戸市北区)で行われた連携協定の調印式に出席した。

チームは18年11月から早駒運輸が支援。同社は神戸港で遊覧船事業などを展開しており、今年に向けてセーラー服をモチーフに、未来へ広がる大海原をイメージしたジャージーが完成した。だが、新型コロナウイルスの影響で山本が「かわいいジャージーは(ラグビー界に)あまりない。かわいらしさを忘れず、インパクトがある」と好印象を抱く“勝負服”は、披露の場を失い、今に至っている。

チームは15人前後で活動。花園常連の奈良・天理高でマネジャーを務め、女子チームで活躍してきた山本は「いつあるか分からない試合に向けて、ステップの技術を確かめたり、ウエート(トレーニング)をしたり、基礎を頑張っています」と現状を説明した。23日から北海道・定山渓で行われている女子15人制合宿には、FW用貝涼乃(24)とBK岡田恵梨香(24)が選出され、元神戸製鋼の浜島悠輔ゼネラルマネジャー(GM)は「女子ラグビー界で日本一になりたい。1人でも多くのオリンピアン、女子W杯に出場する選手を育てたい」と力を込める。

連携協定を結んだ神戸親和女子大とは合同練習などを予定し、互いの発展が見込まれる。元男子日本代表で同大学の平尾剛監督(45)は「うちのラグビー部は初心者が中心ですが、身体能力が高い子が多い。ファストジャイロさんの練習に参加させてもらうことで『上を目指そう』という子が出たり、部員にとって明るい道になる」と期待される効果を説明。かわいいセーラー服ジャージーを象徴とし、神戸から世界に羽ばたく第1歩が刻まれた。【松本航】