来年に延期されていたフィギュアスケートの今季グランプリ(GP)ファイナル北京大会が、中止になった。新型コロナウイルスの世界的な再流行を受け、国際オリンピック委員会(IOC)国際パラリンピック委員会(IPC)と各国際競技連盟(IF)が22年北京オリンピック(五輪)の組織委員会と協議。大会プレシーズンの20~21年にかけて中国で実施予定だったテストイベントの全面的な中止を決め、発表した。

今後、テスト大会に代わるコロナ禍に適応したスポーツプログラムを共同で実施していくという。また、国際スケート連盟(ISU)は独自に、フィギュアスケートGPファイナルとスピードスケート世界選手権の代替開催国を探す方針を確認した。

これまで中国側は、国内スポーツイベントの中で北京五輪テスト大会だけは原則開催する方針を示し、フィギュアスケートはGPファイナルにつながるシリーズ第3戦中国杯(今月6~8日、重慶)を無観客で成功させていた。

GPファイナルは本来12月10~13日に、五輪会場と同じ北京の首都体育館で行われる予定だった。隔離など行動制限される選手側に配慮し、国際スケート連盟(ISU)が9月30日に「延期か中止」と発表。来年2月への延期や、GPファイナル進出者を例年の2倍の各12人とする案を模索していた。

変則開催中のGPシリーズは、第1戦スケートアメリカと中国杯が終わり、第2戦スケートカナダと第4戦フランス杯は中止。今月末の20~22日に第5戦ロシア杯が開催される。日本での第6戦NHK杯は27~29日に大阪・東和薬品RACTABドームで行われる。【木下淳】