バレーボール女子Vリーグ入りを目指す新チーム「アルテミス北海道」の設立が23日、発表された。

札幌市内で会見が行われ、監督に就任した元日本代表の成田郁久美氏(44)らが出席。同氏は「北海道に女子チームができるのはすごくいいこと。うれしいことと感じた。自分の経験を伝え、子どもたちの憧れになるようなチームづくりのお手伝いができれば」と喜びを語った。総監督には元男子日本代表で現在熊本・鎮西高の監督を務める成田貴志氏(51)が就任する。

札幌に事業所を構えるIT企業のルクソールシステム(本社東京・目黒区)が母体で新設された一般社団法人北海道レディーススポーツクラブがチームを運営する。同社はVリーグ2部ヴォレアス北海道やバスケットボール男子Bリーグレバンガ北海道のスポンサー契約を結んでいる。北海道内に女子バレーボールチームがない現状に、チームを誕生させることを決めた。来年4月チーム始動を目指し、スポンサー集めやコーチ、スタッフの募集、選手の公募やトライアウトを実施する予定だ。Vリーグ新規参入には1シーズン前の申請が必要で、審査には競技実績なども加味されることから、23~24年シーズンからのVリーグ入りが目標だ。

旭川市出身の成田監督にとっては念願がかなう。旭川実高卒業後、94年にNEC入りしたが「私も地元で活躍したい思いがあったが、チームがなかったためどうしても東京に行かなければならなかった」と振り返る。「北海道から頑張るという選手が出てくれば」と、有望選手の受け皿としてのしっかりとした環境づくりを誓う。V1昇格、所属選手からの日本代表選手誕生など、大きな夢を抱き、ギリシャ神話の狩猟の女神の名前が由来のアルテミス北海道がスタートを切る。

◆成田郁久美(なりた・いくみ)1976年(昭51)1月1日、旭川市出身。旭川神居小4年からバレーボールを始め、旭川実高では2年時に総体準優勝。94年NEC入りし、01年に現役引退も03年久光製薬で復帰。11年に引退した。日本代表として96年アトランタ五輪、04年アテネ五輪に出場。家族は夫と1男1女。