全日本柔道連盟(全柔連)内部の一部パワーハラスメント報道を受け、山下泰裕会長(63)が26日、東京・講道館で会見を開き、辞任する可能性を示唆した。

全柔連の前事務局長が、複数の職員に対して威圧的な言動を繰り返したとして全柔連内部で問題になっていた。山下氏はコンプライアンス調査委員会などの手続きを踏んで昨年12月以降、前事務局長と面談を行う予定だったが、連絡が一切取れなかったという。聞き取り調査ができなかったため、公表を控えていた。前事務局長は今年1月に自己都合で退職した。

コンプライアンス調査委員会の報告書には「パワハラの存在を指摘する報告が入っていた」としたが、全柔連としては、聞き取り調査ができなかったことで、パワハラは把握していたが、認定はできないと強調した。

JOC(日本オリンピック委員会)会長など複数の肩書を持つ山下氏は、パワハラ騒動を受け「私の責任は非常に大きい。この問題が起きてから、問題自体にも気づかなかった。自分だけでは判断できないが、(辞任を含め)全ての可能性がある」と話した。