プロ野球、Jリーグなどのスポーツイベントは原則無観客-。政府の緊急事態宣言に伴う具体的措置の原案が22日、判明した。政府は23日に対策本部会合を開き、新型コロナウイルス感染の緊急事態宣言を東京都、大阪府、兵庫県、京都府に再発令を決める。期間は4月25日から5月11日までになる見込みで、原案ではスポーツイベントは無観客が原則となっている。11日は東京都の「まん延防止等重点措置」の終了期日とも重なる。

スポーツイベントの無観客開催の発火点となったのは大阪府の吉村洋文知事(45)の発言だった。吉村知事は20日、緊急事態宣言が発令された場合、府内で開催されるプロ野球やJリーグなどのスポーツイベントについて「原則、中止、延期をすべきだと思っている」と発言。この日も府庁で取材に応じ、「中止、または延期の考えは変わらない」と改めて語った。その上で「もしくは無観客」と新たな選択肢を示していた。

関西では大型連休を含む4月末からプロ野球など集客を伴うプロスポーツの試合が多く予定されている。プロ野球・オリックスの本拠地・京セラドーム大阪(大阪市)では27日からオリックス-楽天との3連戦などがある。Jリーグは5月2日にヤンマースタジアム長居(大阪市)でC大阪対G大阪の「大阪ダービー」が行われる予定。東京都内でも宣言期間中、東京ドームで巨人対中日戦などが予定されている。

16年ぶりのリーグVへ開幕ダッシュを決めた阪神タイガースの本拠地・甲子園球場(西宮市)がある兵庫県の井戸敏三知事(75)は宣言が発令された場合、期間中の甲子園球場でのプロ野球開催試合について、無観客の対応を取る可能性について言及していた。【松浦隆司】