女子テニスで、世界2位の大坂なおみ(23=日清食品)が、爆弾発言だ! 自身のSNSを更新し、30日に開幕する4大大会、全仏オープン(パリ)の期間中、「報道に関するいっさいの活動を行わない」と宣言した。

理由は「これまで記者会見に参加したり、見たりして感じているのは、選手の心の精神状態に配慮しない人が多いということ。同じような質問をされたり、信じられないような質問をする人が多く、自分を疑うような人の前で話すことはできない」とした。

「大会に恨みがあるわけではない」と、全仏の問題ではないとした上で「負けた後に、会見場で打ちひしがれている多くの選手を見てきた。そのような状況は、選手を蹴落とすようなものであり、理由も理解できない」と述べている。

テニス界のプロとしての義務行為にも「会見をしないと罰金という統括団体は、選手の精神状態を無視しているものであり、笑うしかない」と、痛烈に批判した。ただ「若いときからインタビューなどをしてくれた記者がいてくれたので、多くの記者とは友好的な関係」とも語っている。

テニスの世界ツアーは、他の競技とは違い、シングルスの勝敗には無関係で、報道陣がリクエストを出せば、選手は会見を開くことが義務づけられている。報道陣への対応、会見の必要性自体が、プロという活動の一環として考えられているためだ。

大坂は、19年ウィンブルドンで1回戦負け。試合後の会見中に「これ以上続けられない」と涙を流し、退席したことがある。大坂は、昨年の全米、今年の全豪を制し、苦手の全仏での上位進出に注目が集まっていた。

 

◆過去の主な会見拒否 日本では94年2月の東レ・パンパシフィックオープンで、宮城ナナとのペアでダブルス1回戦に勝利した伊達公子が、試合後の会見を拒否した。全豪オープンで4強入りした直後の帰国初戦で心身の疲労がピークだったためだが、WTAは750ドル(当時のレートで8万2500円)の罰金を科した。4大大会では16年の全豪で1回戦で敗れたビーナス・ウィリアムズ(米国)が会見を拒否して5000ドル(同約59万円)の罰金制裁を受けた。