小林陵侑(25=土屋ホーム)が3季ぶり2度目のジャンプ週間総合優勝を果たした。最終戦で合計277・8点で5位だった。W杯7戦ぶりに表彰台を逃し、史上初の2度目の4戦全勝は達成できなかったが、4戦合計1162・3点で総合首位を守った。第70回を迎える歴史ある大会のタイトルを手にした。

3連勝で完全制覇の偉業に王手をかけて臨んだ1回目。不利な追い風のなか、飛び出しのタイミングが少しずれた。133・5メートルと距離を伸ばせず、着地後は首をかしげるしぐさを見せた。逆転を狙った2回目も133・5メートル。順位を上げられなかった。首位とは9・0点差。飛距離換算で5メートル差だった。

中継のゲスト解説に登場した所属先の先輩、葛西紀明(49)は「あとちょっとだった。歴史的瞬間、伝説に残るこの試合、勝って欲しかった。この記録(史上初の2度目の完全制覇)は来年以降、陵侑しか塗り替えられない。それくらいの勢いがある」と振り返っていた。

佐藤幸椰(26=雪印メグミルク)が合計281・1点で今季最高4位に入った。1回目139メートルを飛び3位の好位置につけると、2回目は134・5メートル。順位を一つ下げたが、小林陵を上回った。表彰台まで0・8点差だった。

小林潤志郎(30=雪印メグミルク)が19位、佐藤慧一(24=雪印メグミルク)は45位で2回目に進出できなかった。伊東大貴(36=雪印メグミルク)と中村直幹(25=フライングラボラトリー)は予選を突破できなかった。

◆ジャンプ週間 年末年始恒例で、W杯より歴史が古く今回70回目。五輪や世界選手権と同等かそれ以上の権威のある大会といわれる。W杯を兼ねてドイツとオーストリアで4大会8回の飛躍合計得点で総合優勝を決める。ノックアウト方式を採用。