日本フェンシング協会会長を務めるタレント武井壮(49)が3日、TBS系「サンデー・ジャポン」(午前9時54分)に生出演。フェンシング男女エペ日本代表の沖縄合宿が、レジャー中心ながら日本オリンピック協会などの助成金から補助を受ける予定だったと週刊文春に報じられたことについてコメントした。

前日2日の理事会後、唯一謝罪したのが「家族同伴」についてだった。「不適切」と認め、助成金203万2905円を申請しない理由となった。

この点についても説明を重ね、ウクライナ人コーチの家族らが同行していたものの、食事代などは自費だったと説明。しかし「合宿の予算で取った部屋に(家族も)宿泊してしまっていた。自費で取っていれば合宿の対応としては完全だった。参加メンバーではないのに宿泊してしまっていた事実が発覚したので(助成金の)申請には値しないということで取り下げた」とした。

一方、合宿の内容は不適切ではないのであれば、申請する助成金の一部をカットするだけでいいのでは、との質問には「報道で疑惑を生んでしまった。皆さん『本当なの?』という思いがあると思う」と世論を鑑みたことを打ち明けた。

29人が参加した沖縄合宿には、昨夏の東京オリンピック(五輪)で日本初の金メダルを獲得した男子エペ団体のメンバーらが参加。その快挙に貢献したウクライナ人のオレクサンドル・ゴルバチュク・コーチ(愛称サーシャ)の夫人と娘、スズキ・コーチの息子、女子選手の未就学児の計4人が家族で同行していた。

ゴルバチュク・コーチの家族はロシアのウクライナ侵攻時、ハルキウに住んでいたという。ドイツへの避難をへて来日。コーチも遠征続き、ようやく一緒に過ごせる時間となったことから、この合宿に同行したという。

また女子選手は、遠征や合宿で会える時間が少ない未就学児について、リフレッシュも兼ねた合宿だったことから同行をコーチに相談し、認められていた。

ただ、これらが国民の理解を得られるかは別問題のため、武井会長は前日の理事会後に「不適切には違いない。そこは謝罪します」と頭を下げ、助成金の申請をしない決定を示したが、一方で家族参加については「サーシャさんは(祖国が侵攻を受けた後も)代表に付いてサポートを続けてくれて、先月のアジア選手権でも結果を出してくれた。そしてやっと、奥さまと娘さんを日本に連れてこられたところ。家族との時間もつくりたい思いがあったことは、ご理解いただきたい」と寛大な受け止めを求めていた。