日本陸連は8日、メダル1、入賞2にとどまった北京五輪の惨敗を受けて東京都内で臨時理事会を開き、今後は代表に決まった選手の体調管理に積極的に関与していく方針を固めた。

 マラソンは所属先に強化を一任する方法で成功してきたが、北京では女子の野口みずき(シスメックス)が故障で欠場するなど、男女とも入賞なしに終わった。高野進強化委員長ら幹部の責任を問う声は出なかったが、沢木啓祐専務理事はマラソンでアテネ五輪時は実施した代表選手の合宿視察を今回行わなかった点などを挙げ、「緊張感がなかったのも事実」と反省した。

 より状態のいい選手を選ぶため、既に発表した来年の世界選手権の代表選考基準を修正する可能性も出てきた。沢木専務理事はマラソンを例に挙げ、代表の正式決定を従来の3月から6月前後まで先延ばしする私案を述べた。