サッカーのイングランド代表ベッカムがけがの治療に用い、夏の高校野球で優勝した当時早実の斎藤佑樹投手(早大)が疲労回復に使用したことで知られる「高圧酸素カプセル」について、このほど世界反ドーピング機関(WADA)の検討委員会が「禁止される手段と考えられる基準を満たしていない」との見解を出した。
日本アンチ・ドーピング機構(JADA)は6月に「酸素摂取や酸素運搬を人為的に促進する可能性があるため、ドーピング違反に当たる恐れがある」として、国内のスポーツ団体に使用自粛を通達。日本オリンピック委員会(JOC)が北京五輪の日本選手団に持ち込みを禁止し、日本高野連も自粛してきたが、WADAの最終見解によっては日本スポーツ界の対応が勇み足に終わる可能性も出てきた。
販売メーカーなどが加盟する日本国際健康気圧協会はWADAに直接質問状を送付し、今回の回答を得た。22日のWADA理事会(モントリオール)の結論を待つ段階だが、同協会の若汐豊専務理事は「日本だけが騒いでいた可能性もあるのではないか」と指摘する。
WADAの検討委で高圧酸素カプセルの科学的データを分析した結果、競技力を増進させる証明もできなかったという。JOCの福田富昭選手強化本部長は「五輪で使用を禁止したのは事前防止策。WADAがOKなら、日本も活用を再開すべきだ」と述べた。



