男子が第60回、女子が第21回を迎える全国高校駅伝は20日に京都市の西京極陸上競技場発着コースで行われる。話題のチームにスポットを当てた。

 強豪ぞろいの兵庫代表として、男子の須磨学園が初めて都大路の舞台に臨む。17年連続17度目の出場で優勝経験のある女子とともに王座を狙う。山口監督は「初めてばかりなので挑戦するだけ」と気負いはない。

 兵庫の予選では、強豪の西脇工や報徳学園に勝って、代表の座を獲得した。都道府県予選会のタイムでは世羅(広島)に続く2位の記録。山口監督は「たまたま勝つことができた」と謙虚だが、勝利にはもちろん要因がある。女子の須磨学園を指導する長谷川監督の科学的で論理的な練習をベースにして、5000メートルをしっかり走る体力づくりに主眼を置いて好結果につなげた。

 8月に開催された日本陸連ジュニア男子長距離合宿に全員が参加した。仙台育英(宮城)の渡辺元監督らの講演を聞き、チームは刺激を受けて大きく変わったという。野村主将は「スポーツは勝者が一人という話は印象的だった。モチベーションが高まった」と力を込めた。

 ことしの1月から、これまで任意だった日誌の提出を全員に求めて、士気を高めてきた。山口監督が「鍵は25人全員。誰ひとり代わりはいない」と強調すれば、2年生エースの西池は「どの区間になっても、粘り強い自分の走りをするだけ」と意気込んだ。(共同)