レスリングの全日本選手権は21日から3日間、東京・代々木第2体育館で世界選手権(来年9月・モスクワ)代表選考会を兼ねて行われ、女子は55キロ級で8連覇を狙う吉田沙保里のほか伊調千春と伊調馨の姉妹(いずれも綜合警備保障)、浜口京子(ジャパンビバレッジ)と北京五輪代表が顔をそろえる。

 9月の世界選手権(デンマーク)で7連覇を達成した吉田は今大会も優勝が濃厚。五輪後に1年以上実戦を離れた63キロ級の女王、伊調馨は、不在の間に世界選手権覇者となった西牧未央(中京女大)や現役復帰した山本聖子(スポーツビズ)との争いが注目だ。48キロ級の五輪銀メダリスト、伊調千は51キロ級に出場。72キロ級の浜口は井上佳子(中京女大)らの挑戦を受ける。

 男子はフリースタイル60キロ級で北京五輪銅メダリストの湯元健一(綜合警備保障)が再び世界を目指す。ことしの世界選手権5位の前田翔吾(日体大)は大学の不祥事で不出場だが、2006年世界選手権3位の高塚紀行(日大コーチ)ら強敵の多い階級だ。(共同)