日本ソフトボール協会は31日の理事会で、世界選手権(6月23日~7月2日・ベネズエラ)を見据えた日本代表候補24人を決めたが、エース上野由岐子(ルネサステクノロジ)は昨年に続いて辞退となった。関係者によると、日本代表の斎藤春香監督ら現体制との関係なども問題の背景にあるとみられ、異例の継続審議となった。

 北京五輪で日本の金メダル獲得に貢献した上野は昨年、指導者資格取得などを理由に代表活動を辞退。一方で日本リーグでは2連覇に貢献して最高殊勲選手賞を受賞した。五輪競技への復帰は実現しなかったが、今年は代表に復帰して世界選手権や11月のアジア大会(中国・広州)を目指すことが確実視されていただけに、関係者は「話し合いの場が必要だ」と述べた。所属チームの宇津木麗華監督は「彼女は日本の宝。代表のユニホームを着たくないわけではなく、むしろ目指している」と状況を説明した。

 代表候補は左アキレスけんの断裂で北京五輪代表を外れた内藤恵美(豊田自動織機)らが復帰し、選手選考を兼ねた3月の宮崎合宿に参加する。