日本オリンピック委員会(JOC)が国際スポーツ界で発言力を持った即戦力の人材を育成する「国際人養成事業」の開講式が22日、東京都内で行われ、ノルディックスキー複合団体五輪金メダリストの荻原健司氏(41)ら競技団体推薦の20人が出席した。東京都が再立候補した2020年夏季五輪招致を見据え、10月まで英語の集中講義を受ける。

 日本のスポーツ界は国際競技連盟などに人材が乏しく、JOCは16年五輪招致で東京が敗れた反省から「国際力」強化に着手。外国人講師による英会話やプレゼンテーションの特訓だけでなく、外務省の講師を招いて国際舞台での振る舞いや票獲得の方法論を学ぶ。

 JOCの竹田恒和会長は「日本の発言力と存在を高める戦略が重要だ」と力説。将来的に受講生を国際競技連盟に派遣する計画もあり、荻原氏は「最大の使命は20年五輪招致。英語を勉強し直し、人脈を築いて貢献したい」と意欲を示した。