<ラグビー・強化試合:日本代表24-31イタリア代表>◇13日◇イタリア・チェゼーナ

 日本はW杯1次リーグで当たるフランスを仮想した強豪と接戦を演じた。大差で敗れた過去4戦とはひと味違う試合でイタリアと競り合い、収穫と課題を得た。カーワン・ヘッドコーチは「フランスにどう対処したらいいかが分かった」とうなずいた。

 得点力不足が心配された攻撃で3トライを挙げた。前半22分、防御ラインの裏へキックを転がし、宇薄がインゴールで押さえた。6分後にラインアウトから右に展開して平が飛び込んだ。後半にもモール攻撃で認定トライ。宇薄は「自分たちのスタイルはイタリアが相手でも通用した」と手応えを感じた。

 前後半の立ち上がりに反則を重ねて連続失点した場面や、強力FWへの対応が後手に回ったのは改善点だ。ただ、スクラムの劣勢を耐えて粘れたことも事実。菊谷主将は「チームで守って抑えられている時間帯もある。あとは反則を少なくすればいい」と前向きだ。

 対戦の少ない欧州勢と肌を合わせ、選手たちは「いい経験になった」と口をそろえた。それぞれが感じたものを、約1カ月後の大舞台で生かせるか。