日本トライアスロン連合(JTU)は17日、神奈川県内で理事会を開き、女子の上田藍(27=シャクリー・グリーンタワー・稲毛インター)を来年のロンドン五輪出場の内定第1号に決めた。同選手は、世界のトップ選手が集結した8月の世界選手権ロンドン大会で3位に24秒差の11位と健闘し、JTUの定める第1次選考基準をクリアしていた。

 北京五輪に続く2大会連続の出場権に、上田は「ホッとしました」。前回の北京大会は17位。代表切符をつかんだのが本番の2カ月前だったこともあり、「一回つくったピークを一度落とし、再びつくり上げるのは難しかった。今回は金メダルを目指して着実にステップアップしたい」と話した。

 昨年4月には練習中に自転車から落ち、くも膜下出血などの大けがを負った。また、一時に代表チームからも外れるどん底も味わった。そんな経験から精神面は以前よりも増して強くなった。日本代表・飯島監督は「トライアスロンの原則となる『我慢』がもうワンランク上がった」と評価する。日本勢初のメダルの期待が高まるが「これから10カ月、後悔のないように過ごしたい」。トライアスロン界のアイちゃんは、さわやかな笑顔を輝かせた。