体操男子のアテネ五輪団体総合金メダリストで、オーストラリア代表として来年のロンドン五輪出場を目指す塚原直也(34=朝日生命)の国籍取得手続きが難航し、五輪予選を兼ねた10月の世界選手権(東京)出場が絶望的であることが17日、分かった。同国協会幹部は「できる限りの支援をしたが、現状では世界選手権前の取得はまず不可能」との見方を示した。

 塚原はキャンベラで17日に開催されたオーストラリアの団体代表を決める最終選考会に参加し、出場11選手中トップだったが、同国国籍がないため、18日に発表される予定のメンバーに入ることはできない。

 塚原は「選考会は取りあえず参加したという感じ。今はただ体調を整え続けるしかない」と厳しい表情で語った。

 世界選手権では団体総合の上位8チームがロンドン五輪出場権を獲得し、9~16位は来年1月の五輪最終予選に回る。