<ラグビーW杯:ニュージーランド37-17フランス>◇24日◇1次リーグA組◇オークランド

 ニュージーランドが宿敵に快勝して24年ぶりの世界一に向けて弾みをつけた。

 自他ともに認めるラグビー王国ながら、W杯優勝はオーストラリアと共催した1987年の第1回大会のみ。この時は決勝でフランスを下したが、99年は準決勝、前回は準々決勝でフランスに敗れ、失意のうちに大会を去った。

 この日も最初の10分間はフランスのペース。しかし、堅い防御でトライラインを守り抜くと、持ち前の攻撃力が爆発する。W杯後はトップリーグのリコーに加入するCTBノヌーが中盤を切り裂くと、最後はNO8のトムソンが先制トライ。21分にはSOカーターが抜け出してFBダグがチーム3つ目のトライを挙げて主導権を握った。

 後半も途中出場のS・ウィリアムズがタックルされながら味方につなぐ得意のオフロードパスで好機を広げ、FWも試合の大半でスクラムを支配するなど終始優勢。インターセプトなどで2トライを失ったが、37分に鮮やかなオープン攻撃でノーマークになったS・ウィリアムズがトライを決めて締めくくった。

 ヘンリー監督は「質の高い相手との試合でチームは大きく成長することができた」と満足そうだった。