21日のスケートアメリカから開幕するフィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズに出場する日本の有力選手が2日、都内で会見した。3シーズンぶりのGPファイナル(12月、カナダ)進出を目指す浅田真央(21=中京大)は、今季初戦のNHK杯(11月、札幌)に向けて「順調に来ていて、昨年より良くなっている。いいスタートを切って、いい流れをつくりたい」と意気込んだ。

 昨季世界選手権銀メダルに輝いた小塚崇彦(22=トヨタ自動車)は「音だけでなく、もっと細かい意味で『音符を感じて』滑りたい」と表現力向上に意欲を見せ、前世界王者の高橋大輔(25=関大大学院)は「体を変えて、スケートも変えている。あえて何も焦らず、今やっていることに取り組んでいく」と挑戦の年と位置付けた。

 昨季世界選手権出場を逃した鈴木明子(26=邦和スポーツランド)は「オフに、スケートを基礎からつくり上げた」と、巻き返しへ意欲十分。東日本大震災で被災し、練習拠点を転々とせざるを得なかった仙台市出身の羽生結弦(16=東北高)は「今季からショートプログラムにも4回転を入れる。すべての演技をしっかり最後まで出し切って、ファイナルに行きたい」と、労苦にめげず躍進を誓った。