<フェンシング:世界選手権>◇最終日◇16日◇イタリア・カターニア

 準々決勝で格下のポーランドに思わぬ黒星を喫したショックを振り切った。5~8位決定予備戦に回った日本はすぐに気持ちを立て直し、2連勝。昨年の3位決定戦と同じカードになった5、6位決定戦ではロシアを終始リードし、勝利を決めた太田雄貴(森永製菓)は左手でガッツポーズをつくった。

 今季は主要国際大会で4強を逃したことはなかった。太田は落胆する3選手に「気持ちを切り替えないと五輪の金メダルなんて夢になる」と奮起を促した。その後も太田や千田が連続失点する不安定な場面もあったが、切り抜けた。太田は「優勝を目指していたので残念だったが、ぼく以外の3人が頑張ってくれたことは財産になる」と安堵(あんど)の表情で汗をぬぐった。