2020年夏季五輪の東京招致委員会の新事務総長に、外務省出身でフランス大使や国際交流基金理事長を歴任した小倉和夫氏(73)を起用する方向で調整が進んでいることが21日、関係者の話で分かった。日本オリンピック委員会(JOC)副会長でもある水野正人事務総長は、専務理事に役職変更となる見通し。

 都庁幹部は、小倉氏の起用について「政財界に顔が利いて招致委の全体を束ねられる国際的な人材として白羽の矢が立った」と説明した。

 東京都の石原慎太郎知事が会長を務める招致委では、理事会に助言する諮問機関として政財界のトップを集めた「評議会」が28日に設置される。これで組織の骨格が固まる。

 国際オリンピック委員会(IOC)環境委員を務める水野氏は、招致委理事長の竹田恒和JOC会長との二枚看板で国際的なロビー活動を進める計画で、海外に向けては「CEO(最高経営責任者)」の肩書は変えない。